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令和7年3月1日

~育成就労制度で「選ばれる国」は実現するか~


外国人技能実習制度に代わる新たな制度として育成就労制度が創設されることを受け、制度の詳細に関する検討が政府・関係各省で始まっています(本紙2月24日号1面参照)。
外国人育成就労 制度施行へ有識者会合 年内に分野別方針 政府
https://www.rodo.co.jp/news/191895/?utm_source=nl&utm_medium=email&utm_campaign=0618n
技能実習制度については、最低賃金未満での労働や、割増賃金の不払いなどが問題視されていました。
厚生労働省がまとめた令和5年における技能実習実施企業への監督指導状況によると、労働関係法令に違反している事業場割合が73%に上っています。
割増賃金の支払いに関する違反は、とくに建設業(違反率24.5%)や繊維・衣服製造業(19.0%)などでめだっています。技能実習の監理団体には、3カ月に1度の頻度で実習実施企業を監査し、労働法令の遵守状況をチェックすることが義務付けられているものの、その監査を行わなかったり、法令違反を隠ぺいするなどして、許可の取消し処分を受ける団体が後を絶ちませんでした。
育成就労制度においては、監理団体に代わる「監理支援機関」が新たに許可されますが、政府は、機能を十分に果たせない団体を許可しない方針を示しています。許可基準の詳細は改正入管法・育成就労法の関係省令で定めることになっており、現在、厚労省が事務局を務める有識者懇談会などで検討しているところです。許可基準に関しては、監理支援機関の独立性・中立性を担保する観点から、傘下の育成就労受入れ企業が1社のみの場合は許可しないといった案が出ています。また、外国人への十分な支援機能を果たすため、監理支援機関での受入れ企業数を、監理支援実務に従事する職員1人当たり8社未満に制限することや、同実務に従事する職員を2人以上配置することなどが検討されています。
有識者懇談会の開催に当たり、厚労省の堀井奈津子人材開発統括官は、「新たな制度が国際的にも理解を得られ、そしてわが国が外国人材に選ばれる国になっていくような制度設計に向け、取り組んでまいりたい」と意気込みを語っています。
新制度の適正な運用に向けて、許可基準が、政府が方針として示している「機能を十分に果たせない団体は許可しない」内容となるか、検討状況に注目したいと思います。

<労働新聞編集>










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